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「登記識別情報の通知を希望しません」にチェックはしない

2024-06-14

司法書士は不動産取引の残金決済に立ち会うことがよくあります。そこでは登記書類などを確認して間違いなく所有権が移転したり、抵当権が設定出来たりすることを確認しています。

以前、残金決済にあたって担当の不動産仲介業者から「今回の売主さんは登記識別情報を持っていないようです。」との連絡がありました。「登記識別情報」とは従来の権利証と同じ役割を果たす書類です。不動産の購入や相続などで不動産の名義を取得した際に登記所(法務局)から通知(交付)されている書類で、後日、不動産の売却の際に必要になります。登記識別情報は無くても手続はできますが、別途の手続と費用がかかります。費用はおおむね5~10万円程度かかります。

このように登記識別情報は重要な書類ではあるのですが、不動産は長期に所有することも多いので、中には無くしてしまう方もいます。ただ、探すのが面倒だと思われている方もいるようで、「費用がかかります」と案内すると、出てくることもしばしばです。ちなみに、登記識別情報(従来の権利証も)は再発行はできません。

冒頭の仲介業者から問い合わせがあった売主さんにも同様の案内をしようと思っていたところ、仲介業者から「この前登記をしたばかりのようなんです」との連絡も。

登記簿謄本を確認してみると、確かに2か月くらい前に登記をしたばかりのようで、登記識別情報を無くしてしまうには早すぎます。そこでもう少し登記簿謄本を見てみると、取得原因(理由)に「相続」と書いてありました。

それでピンときました(これは売主さんが自分で登記手続きをしたのかな??)。

仲介業者に「今回の売主さんは、相続登記で不動産を取得しているみたいですけど、これは誰が行ったんですか?」と聞いてみると「司法書士ではなく、自分でやったようです」との回答がありました。

予想的中です。

おそらく、法務局の登記申請書のひな形を使用しながら相続登記をご自身で行ったのだと思います。
法務局が用意しているひな形の中には、四角のチェックボックスとともに「登記識別情報の通知を希望しません」という欄があります。

そして、今回の売主さんは、このチェックボックスにチェックを入れて相続登記を申請したのだと思います。
「すぐに売っちゃうのだから登記識別情報なんかいらないな」などと思われたのかもしれません。

ただ、その登記識別情報は、そのすぐ売っちゃう際に使用するものなので、少なくとも今回はチェックボックスにチェックをすべきではありませんでした。

この売主さんに限らず、登記識別情報は、現在のところよほどの事情がない限り通知(交付)してもらうことが一般的です。確かに通知後の保管などが面倒なところもありますが、ご自身で相続登記を行う際は、チェックボックスにチェックを入れずに登記識別情報を通知(交付)されることを強くお勧めします。

ちなみに、さきほどの売主さんは結局登記識別情報が無かったため、別途5万円の費用がかかりました。

お客様の声

2024-06-12

相続登記のご依頼をいただきました。
ありがとうございました。

お客様の声

2024-06-12

抵当権抹消登記のご依頼をいただきました。
ありがとうございました。

お客様の声

2024-06-12

会社設立登記のご依頼をいただきました。
ありがとうございました。

お客様の声

2024-06-12

相続登記と関連する担保権の債務者に関する登記のご依頼をいただきました。
ありがとうございました。

お客様の声

2024-06-12

建物新築の登記(所有権保存登記)をご依頼いただきました。
ありがとうございました。

お客様の声

2024-06-11

不動産登記関連手続きをご依頼いただきました。
ありがとうございました。

お客様の声

2024-06-11

相続登記手続きをご利用いただきました。
ありがとうございました。

遺産分割協議書への署名押印

2024-06-10

遺産分割協議書には相続人の押印等が必要です。
押印する印鑑の種類、署名か記名か、遺産分割協議書の通数などについてご案内します。

遺産分割協議書への押印

遺産分割協議書には印鑑登録証明書の印鑑、いわゆる実印での押印が必要です。
認印や三文判のように見えても、市区町村に印鑑登録している印=印鑑登録証明書の印であれば、それが実印です。
一方、いくら実印ぽく見えても、印鑑登録していない印であればそれは実印ではありません。
必ず実印で押印するようにしてください。

捨印とは

遺産分割協議書への押印の際「捨印(すていん)」を求められることがあります。この場合、捨印という印鑑があるわけではなく、押印した実印をもう一か所押してくださいという意味です。
捨印は、後日、軽微な修正があった場合に訂正印の役割を果たします。
例えば、「東京都」と記載すべきところ「東京戸」となっていた場合、「戸」と「都」に修正するためには、本来、再作成か訂正印が必要であるところ、便宜捨印を使って修正することが認められています。
なお、捨印が悪用されないとも限りません。そのため、相続人間で信頼関係がある場合は便利ですが、争いがあるような場合は、捨印の使用は慎重にしてください。

氏名は署名か記名か?

遺産分割協議書には、実印の押印とともに各相続人の住所氏名を記載します。氏名については、相続人の自署(サイン)が望ましいですが、記名(印刷)でも構いません。
高齢者や手が不自由な方の場合、自書が難しいこともあり得ます。その場合は初めから住所氏名を印刷の上、実印を押印しても遺産分割協議書は有効です。
ただし、金融機関や相続手続を行う窓口によっては自署を求めることもあるようですので、各金融機関等に確認してください。
また、相続人間で争いがあるような場合は、後日の争いを避けるためにも、記名ではなく署名をすることをお勧めします。
なお、不動産登記(相続登記)では記名(印刷)であっても問題ありません。

連署か個別か?

遺産分割協議書には相続人全員が署名もしくは記名押印をする必要があります。
相続人が複数人ある場合は、連署(連名)になることが一般的です。ただ、各相続人が遠方に住んでおり一堂に会することが難しいこともあり得ます。その場合は、すくなくとも不動産登記(相続登記)では、同一内容の遺産分割協議書に各相続人が署名(記名)押印すればよいとされています。例えば、相続人が3名の場合、一通の遺産分割協議書に3名が連署(連名)してもよいですし、同一内容の遺産分割協議書を3通作成し、それぞれ個別に署名押印をしてもよいとされています。(参考先例・登記研究170号質疑応答3597)

遺産分割協議書の通数

最低1通(個別の場合は1セット)あれば、相続登記をはじめ各相続手続では遺産分割協議書の原本は返してもらうことができますので、使いまわすことができます。
ただし、相続人間の関係によっては、それぞれ1通ずつ手元に置いておきたいという要望もあると思います。
通数(セット数)は相続人間で話し合って決めるようにしてください。

相続人全員の参加・合意

遺産分割協議は相続人の全員が参加し、合意する必要あります。そのため遺産分割協議書への署名(記名)押印も相続人全員分が必要です。
相続人全員とは、たとえ相続人の中に行方不明で音信不通の方がいても、その方を除いて遺産分割協議を成立させることは出来ないという意味です。行方不明者の他に、財産はいらないといって非協力的な人、認知症により内容が理解できない人、未成年者なども同様です。それらの方を除いて遺産分割協議を行ってもそれは無効です。
この場合、不在者財産管理人(行方不明者)、成年後見人(認知症の方)、遺産分割調停・審判(非協力的な人)など別途の手続が必要となってきます。
相続人全員の署名がそろう見込みが立たない場合は、専門家への相談をお勧めします。

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